悲しみを背負った子供がいる。 優しく、慈愛に溢れ、寛い心を持つと自負する人々は、子供の悲しみに胸を痛め、あたた [...]
‘5. しぃの場合’ カテゴリーのアーカイブ
僕は普通の(普通の範囲は幅広いが)サラリーマン家庭に生まれた。
母は進行性の障害があった。
神経が侵され、いずれ寝たきりになる病気だ。
母の病気が発覚したのは、妊娠中だった。
発覚する数年前から、急に手足が痺れたり、何もない所で躓いて転んだり、入浴中に倒れたりしたが、医者も母の体を蝕む病の正体に気付かなかった。
正式な病名が付いた時、医者は中絶を勧めた。
母は命を賭けて僕を産む決意をした。