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gladiolus2009 による 4. kent の場合 への投稿 (4. kent の場合)
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2009-08-02 00:04:15 | kentの里親宅体験記

里母と二人で居る時、僕はいつも怯えてた。

「kentちゃん、おやつよ、いらっしゃい」猫撫で声で呼ばれる。

いつものゲームの始まりだ。
僕は何をされるか警戒しながらも、おやつの誘惑に勝てず、彼女の元へ向かう。

テーブルの上に、ホットケーキがあった。
急いで駆け寄り、食べようとすると、里母が「手を洗って来なさい」と言う。

言われた通り、洗面所に行って、手を洗って帰って来ると、ホットケーキは消えていた。

「宇宙人が来て、ホットケーキを持って行っちゃったの。あなたが悪いのよ、ノロマだから」

僕が落胆するのが、楽しくて仕方ないとばかりに里母は笑いながら、言った。

言葉遊びを仕掛けて来る事も、あった。

彼女は、「あなたは私の何?」「私はあなたの何?」と尋ねる。

僕は、黙り込む。

何と答えても、悪い事になるから。
何と答えても、悪い事になると、経験で分かってるから。

「この家の子」「僕のママ」と答えれば、「私はママじゃないんでしょ? あなたが言ったのよ、忘れたの?」と言われる。

「ママじゃない」「よその子」と答えれば、「よその子に、ご飯(おやつ)をあげる必要ないわね。あなたのママの所に行って、貰ってくれば?」と言われる。

「分からない」と答えれば、「分かるまで(食事は)おあずけよ」と言われる。

僕に勝ち目は、なかった。
絶対に、彼女が勝つ、ゲームなんだ。

ゲームに負けると、フローリングに正座しなさいと命じられた。
冬は特に辛かった。
空腹を抱えて、冷たい床の上で凍える足で正座する僕の目の前で、美味しそうにおやつを食べる彼女を、恨めしく見てた。

別の時は、罰として、壁に向かって立ってなさい、動いたら駄目と言われ、身動きすると、ぶたれたり、竹ベラや物差しで叩かれたり、髪の毛を掴まれて揺さぶられたり、つねられた。

彼女は、この種のゲームが好きだった。

里父が帰宅すれば、ゲームは終わる。
それだけが、慰めだった。
僕は彼の帰りを、心待ちに、辛い時を耐えた。

里父の帰宅が遅い日は、彼を恨んだ。

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コメント
  1. ひよこ より:

    はじめまして。
    りさりさんのHPからのリンクでここを知りました。

    里親に手当てが出ることも知りませんでしたし、
    里親は実子じゃない子を引き取って育てるなんてすごいなぁと思ってました。

    色んな里親がいるとは思いますが、信じられないひどい里親もいるのですね。
    2009年8月の記事しかまだ読めていませんが、
    どの記事も読んでいるだけで辛く、左手を知らない間に握り締めていました。
    ホットケーキを嬉しそうに食べる我が子がいるからか、
    ホットケーキの話のあたりがなおさら痛く、この記事にコメントを書きました。

    何もできないのかもしれませんが、こういう現実があるのだと知って、
    何かできることがある時がくれば、できることをしようと思いました。

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